ＰＭ １４：５０　龍馬坂


―石村チーム（はぐれ石村純情派班）―


从 ｀ ヮ´)つ＜オラ！こっちくるたい！！！

(　‘д‘)＜逆らわん方が身の為やでぇ、東京人！！

（　´�D｀）＜逆らったら、お前をネズミ鍋にしてやるのれす！！ぬっころすのれす！！


『地方のヘンな奴ら』に拉致られて、
石村は人通りの多い一念坂から、少し外れた龍馬坂に連れて来られたのでした。
もはや石村は籠の中のネズミ。生きた心地はしませんでした・・・。
すっかり脳内がトリプった石村は、ワケのわからない事をわめき散らします。


从l|l’w’)＜お、おのれ〜〜〜！！！

从l|l’w’)∩＜あ、明智光秀！！

从l|l’w’)つ＜おのれ、余を裏切るつもりか！！！

从；’w’)∩＜貴様如きに日本の歴史は変えられぬぞよ、光秀！！！


しかし、
地方のヘンな奴ら３人には、石村の雑言は全く通じません。
彼女らは、ちょっぴし頭が悪いのでした。


从；｀ ヮ´)＜何言ってるばい？光秀って誰？？

(　‘д‘)つ＜誰が光秀じゃ！ワシはアイボン様だぞ、ゴルァ！！

（　´�D｀）∩＜日本の歴史なんてどーでもいいのれす！！腹減ったのれす！！ぬっころすのれす！！

从 ｀ ヮ´)＜よーし。ここまで来れば通行人はほとんどおらんばい！！

从 ｀ ヮ´)つ＜さぁ、財布を寄こすたい！！

(　‘д‘)つ＜おう、身銭寄こしや！この東京人が！！！

（　´�D｀）＜金欲しいのれす！！ステーキ喰うのれす！！ぬっころすのれす！！

从l|l’w’)＜うぬぬぬぬ・・・

从l|l’w’)＜かくなるうえは・・・！！


すっかり囲まれてしまった石村。
気持ちはすっかり、本能寺の変の信長です。
逃げ場を失った信長が、命乞いは美徳とせず、炎の中で能を踊り続けた様に・・・。
自分も華々しく美しい最期を遂げたい！！そう、思うのでした。
しかし・・・。


从l|l’w’)つ□＜ごめんなさい！お、お金出します。

从l|l’w’)＜だから、命だけは・・・

从l|l;’w’)∩＜つーか、痛い目あいたくねぇえええええ！！！

从；｀ ヮ´)つ＜わ、わかった、わかった。

从 ｀ ヮ´)＜大人しく金さえ払えば許してやるたい！！

(　‘д‘)ｙ‐~~＜ワシら、そこまで悪人ではないからのぉ〜

（　´�D｀）＜許してやるのれす。肉喰うのれす。にくにくにくぅううう！！！


そう。根がイジメられっ子の石村は、
頭の中は信長でも、本能が雑兵気質なのでありました。
おとなしく言われるがままに財布を取り出し、素直に差し出す石村。
その瞬間・・・。
ちょっと開いてた財布の口から、小銭が何枚かばら撒かれるのでした。
チャリーーーン。
音を立てて、地面に跳ねる１０円玉。


从；｀ ヮ´)つ＜お前、なにやってるたい！！

从l|l’w’)＜ご、ごめんなさい！！

从；｀ ヮ´)∩＜どん臭いたい！ニブチンたい！！

从；’w’)＜す、すみません。


しかたなくしゃがみこみ、小銭を拾おうとする田中。
その瞬間であった！！！！


））从 ｀ ヮ´)つ＜ったく。ブツブツ・・・

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｺﾛｺﾛ
＜ドドドドドド！！　　　　　　　　　　　　　　　　　））从；｀ ヮ´)つ　　　　　　　〜〜�I


＜うおお！10円ハッケーン！！　　　　　　　　　　　　　　　　　　　？＞从；｀　ヮ´)つ　�I

　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_, ,_ 　　　　　　　　ﾄﾞｶﾞｯ!
どけや！テメー！小市民拳ーーー！！！＞三三ﾙ*’‐’ﾘ∩ ＿￣＿￣）））((（ #) ヮ゜从　.∴　'　　　　Σ （´�D｀；）　Σ (‘д‘；)　 Σ （’w’；从
　


Σ 从；’w’)＜も、ももちーーー！！！

( ；‘д‘)＜な、なんや、このクレイジーは？！！！

（；´�D｀）＜ヘンなのがキタのれす！！わけワカメなのれす！！！

从*’w’)つ＜も、ももち。なんで、ここに・・・・。


なんと。
ピンチの石村を救いに来たのは、我らが嗣永でした！！
そして嗣永は、石村をかばう様に田中たちの前に立ちはだかります。


ﾙ ’ｰ’ﾘつ�I＜ふん！１０円はホンの手取りだ！！！いただくぜ！！

ﾙ ’‐’ﾘ＜・・・・・・さて。
　 _, ,_
ﾙ ’‐’ﾘ∩＜貴様ら、どこの田舎武者だかぁ知らねぇが・・・。
　 _, ,_
ﾙ ’ｰ’ﾘつ＜ウチの学校の大切な生徒を、テメーらの好きにはさせねぇ・・・。

从*’w’)＜もも・・・。

从 ;｀ ヮ（;::）∩＜な、何者たい！！お前は何者たい！！

ﾙ ’‐’ﾘ＜ふん。田舎武者に名乗る名はねぇが・・・冥土の土産に教えてやろう。
　 _, ,_
ﾙ ’‐’ﾘ∩＜縁夷逗学園２年Ｂ組、嗣永桃子！！！

从 ’w’) ﾙ ’ｰ’ﾘつ＜悪りぃがこの女には、テメーら指一本触れさせやしねぇぜ！！！！

ﾄﾞｷｰﾝ!!
　Σ 从*’w’)＜！！！？


从*’w’)＜も、ももち・・・。

从*’w’)つ＜わ、わたしの白馬に乗った秀吉様・・・。


从；｀ ヮ´)＜ぶぉおおお！！東京モンがナメやがって、許さないたい！！

从#｀ ヮ´)つ＜敵は１人たい！みんなでぬっ殺すたい！！

( ；‘д‘)＜じょ、上等や！！

（；´�D｀）＜釜揚げにして喰ってやるのれす！！！


しかし。
石村を庇う嗣永の元に、もう１人加勢が現れます。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾊﾞｷｨ!
うりゃぁ！！飛んでイスタンブール！！！＞三三川*‘ゝ‘||つΣ((（ #) ヮ゜从　.∴　　　　　Σ （´�D｀；）　Σ (‘д‘；)＜ま、また！！！


そう、
里田のオッサンも加勢に現れたのでした。
縁夷逗学園の生徒と校務員のドロ臭い２人が、
京都のヤンキー（？）との争いに挑みます。


ﾙ ’ｰ’ﾘ＜よーし！来たね！里田のオッサン！！！

川；‘ゝ‘||つ＜嗣永ちゃん。お金の音に、反応が早すぎだよーー

川*‘ゝ‘||＜一瞬、見失ったかと思ったじゃーん！！

ﾙ ＾ｰ’ﾘ＜ごめんごめん！！オッサン。

ﾙ ’ｰ’ﾘ＜・・・・・・・・さて！！

　　 　　　　　 　　　　　_, ,_
从*’w’) 川*‘ゝ‘|| ﾙ ’ｰ’ﾘ∩＜これで３対３だな！！　　　　　　　　　　　　　　　　　　（::;）ヮ ´；从 （´�D｀；） (‘д‘；)

　　_, ,_
ﾙ ’ｰ’ﾘつ＜おう、どーするよ？６人で一斉に殴り合いでもするか？

ﾙ ’ｰ’ﾘ∩＜なんだったら、あたしと１対３でもいいよ。
　　_, ,_
ﾙ*’ｰ’ﾘ＜なんせ、負ける気がしねぇからな・・・。

从；｀ ヮ´)＜うぬぬぬぬぬ。許さんたい！！ガキの分際で！！

Σ（；´�D｀）Σ (；‘д‘) 从；｀ ヮ´)∩＜なにが１対３だ！！３対３で正々堂々とやってやるたい！！

( ；‘д‘) oO（ア、アホーーー！！正攻法で勝てるか、ボケ！！）

（；´�D｀） oO（なんで正々堂々とやるのれす！！なっくしなのれす！！）


そうなのです。
この３人は迫力こそあれども、
ケンカの実力は殆どない、口だけトリオなのです。
だから、何も知らない修学旅行生にターゲットを絞ってカツアゲをしているのでした。
ゆえにそんな３人が、
どう足掻いたって、嗣永と里田の最強コンビに勝てるはずもないのでした。



∩(‘д‘；)＜ヒソヒソ（のの、のの！なんかアイツら２人、強そうやで！！）

（；´�D｀）∩＜ヒソヒソ（勝てるわけないのれす！！逃げるのれす！ぬっころされるのれす！！）



　　　　　　　　　　　　　_, ,_
从*’w’) 川*‘ゝ‘|| ﾙ ’ｰ’ﾘ　　　　　　　　　　　　　　やるたい！！のの！アイボン！！＞∩（｀ヮ ´；从 （´�D｀；） (‘д‘；)



　　　　　　　　　　　　　_, ,_
从*’w’) 川*‘ゝ‘|| ﾙ ’ｰ’ﾘ　　　　　　　　　　　　　　勝負たい！！行くぞーーー！！＞∩（｀ヮ ´；从 （´�D｀；） (‘д‘；)




Σ从；’w’) Σ 川；‘ゝ‘|| Σ ﾙ；’‐’ﾘ　　　　　　　　　　　　　　　　ゴー・・・＞∩（｀ヮ ´；从三三　 　三三（；´�D｀）つ 三(‘д‘；)∩＜スマン、れいな！




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　これで勝ったと思うなや、東京人！！＞三(‘д‘；)
从；’w’) 川；‘ゝ‘|| ﾙ；’‐’ﾘ　　　　　　　　　　　　　　　　・・・・・・へ？＞从l|l｀ ヮ´)つ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　バーカ、バーカ！お前の母ちゃんデベソなのれす！！＞三（；´�D｀）




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｼｰﾝ…
从l|l’w’) 川l|l‘ゝ‘|| ﾙl|l’‐’ﾘ＜・・・・・・・・。　　　　　　　　　　　　　　　　・・・・・・＞从l|l｀ ヮ´)つ　　　　　　　　　ｼｰｰﾝ…
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｼｰﾝ…




从l|l’w’) 川l|l‘ゝ‘|| ﾙl|l’‐’ﾘ＜・・・・・・・・。　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　从l|l｀ ヮ´)





从l|l’w’) 川l|l‘ゝ‘|| ﾙl|l’‐’ﾘ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　从l|l｀ ヮ´)＜・・・えっと。




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
Σ 从l|l’w’) Σ 川l|l‘ゝ‘|| Σ ﾙl|l’‐’ﾘ　　　　　　　　　　　　　　　　　うええーーん！お前の母ちゃん、三輪明弘！！＞三三从つ; ヮ｀;)




从l|l’w’) 川l|l‘ゝ‘|| ﾙl|l’‐’ﾘ　ﾎﾟｶｰﾝ…　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ぶおぉおおおおおおおおおおお＞　




なんだか悪役の迫力ばかりあるワリに
あっさりと逃げ帰ってしまった、地方のヘンな奴ら３人組・・・。
しかし。
とりあえずはどうにかして、
クラスメイトをカツアゲから守ってあげられて、嗣永もホッと一安心です。


・・・・・＞从*’w’) ﾙ ’ｰ’ﾘ


从*’w’)＜あ、ありがとうね、ももち。

从*’w’)＜わ、わたしの為に、駆けつけてくれて・・・。

从 ;’w’)＜涙が出るぐらい、うれしかった。

ﾙ ＾ｰ’ﾘ＜何言ってんの。クラスメイトじゃーん！！

从 ;’w’)＜ももち・・・。

ﾙ ＾ｰ＾ﾘ∩＜でも、良かったぁ。無事だったみたいで、ホッとしたよ・・・。

　　　　　　　ｸﾙｯ!
从*’w’)　∩ﾙ＾ｰ’*ﾘ＜良かったね、りーちゃ・・・

从*’w’)　ﾙ’ｰ’；ﾘ＜・・・・・・・・・。

从*’w’)　ﾙ’‐’；ﾘ＜あれ？？



ｶﾞﾋﾞｰﾝ!!
　Σ ﾙl|l’ｰ’ﾘつ＜って。りーーーちゃんじゃねぇええええええ！！！



从*’w’)＜・・・・・・・・・。

从；’w’)＜えっ？？？


石村の顔を見た瞬間、ギョッとする嗣永。
そんな嗣永の反応に、思わず石村はキョトンとしてしまいます。
すると、里田のオッサンも驚きの表情で石村を覗き込んできました。


川；‘ゝ‘||つ＜ちょ、ちょっとぉ！！！石村ちゃんじゃない！？アンタ！！

从l|l’w’)＜は、はい。そうですが・・・。

川；‘ゝ‘||＜なによ。菅谷ちゃんじゃなかったの？！！

ﾙl|l’‐’ﾘ＜そうなんだよ、オッサン！！ウチの制服着た子が１人で、ヤンキーに絡まれてるの見えたから・・・

ﾙ；’‐’ﾘ∩＜てっきりりーちゃんだと思い込んでた！！！

川*‘ゝ‘||＜あたしも、菅谷ちゃんだとばかり思ってたよ！！

川；‘ゝ‘||つ＜ちょっとぉ。勘弁してよぉ、石村ちゃ〜ん。とんだダマシだよ〜。

从；’w’)＜え？え？え？？？
　　_, ,_
ﾙ；’‐’ﾘつ＜お前なぁ。テメーの身ぐらい、テメーで守れよ・・・。

ﾙ；’‐’ﾘ＜ホンット、使えないネズミだなぁ〜。

　　　　ｶﾞﾋﾞｰﾝ!!
从l|l’w’)＜ネズッ・・・・。

　 _, ,_
ﾙ ’‐’ﾘ＜あーあ。張り切って助けに来て損したよ・・・。
　　_, ,_
ﾙ；’‐’ﾘつ＜オッサン、早くりーちゃん探しに行こっ！！

川；‘ゝ‘||＜そうだね。無駄に時間食っちゃったよね・・・。

从；’w’)つ＜えっとぉ〜〜。ももち？？

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｿﾞﾛｿﾞﾛ…
　从；’w’)つ＜あのぉ〜〜〜　　　　　　　　　　　　　　　　）））ﾙ ’‐’ﾘ∩ 川*‘ゝ‘||つ＜はい、撤収、撤収！！


結局。
２人の誤認によって、ヤンキーから偶然助けてもらえただけの石村だったが・・・。
それでも、石村は十分に幸せだったのでした。
その日の日記にも石村は、｢私の白馬の秀吉様」と言うタイトルで、今日のことを１０ページにわたり書き綴るのでした。
そしてそれから１ヶ月間。
石村は毎晩のように「自分を助けに来てくれた瞬間の嗣永」を夢に見るのでした。

嗚呼、哀れなり・・・石村舞波。
そんな彼女の淡い想いが成就するのは、果たして何世紀後になるのでしょうか・・・。



Σ ﾙ ’‐’ﾘ＜ん？！！　　　　　　　　
　　_, ,_
ﾙ；’‐’ﾘつ＜っち！雨が降って来やがったか・・・。

ﾙ；’‐’ﾘ＜りーちゃん。大丈夫かな？ちゃんと雨宿りしてるかな？

川；‘ゝ‘||＜これはますます、早く探さなきゃだね！！嗣永ちゃん！！

ﾙ；’‐’ﾘ＜うん！急ごう！！オッサン！！

ﾙ ’‐’ﾘ∩＜おい、舞波！！！

从*’w’)＜え？？！！
　 _, ,_
ﾙ ’ｰ’ﾘ∩＜ちんたらすんな！バカ！お前も一緒にりーちゃん探しに行くんだろ？！！

ﾙ ’ｰ’ﾘつ＜さっさとついて来い！！！

从 ’w’)＜・・・・・・・・・・。

从*’w’)∩＜う、うん！！！！



決して石村の想いは成就されないけど・・・。
本当は嗣永は「石村の白馬に乗った秀吉様」じゃないけれど・・・。
それでも石村は構わないのでした。

信長に仕える秀吉の様に・・・。
石村は嗣永の「手下のネズミ」として、これからも嗣永の庇護の下で学園生活をすごす事になるのでした。

(*‘д‘)ｙ-~~＜つづくでぇ、しかし！！