AM00:00 古びたお寺・鐘楼


その頃――。
お寺の鐘楼では、すっかりトランスしてしまった夏焼と、最強王者嗣永によって、
くだらなくも凄まじいプチ・ラグナロクが展開されていた。

  _, ,_
ル;’‐’リ∩<だー!もー!!だから、鹿なんて知らないっての!!!
  _, ,_
ル;’‐’リつ<なに、その、セブンイレブンの取れたて弁当ってーー!!
   _, ,_
ノノ;∂_∂ル∩<えーーい!黙れ!黙れ!!オマエには絶対騙されない!!!

ノノ ∂_∂ルつ<愛する鹿さんが平和に暮らすためには、オマエみたいな殺戮者は生きてちゃいけないんだ!!

ノノ*∂_∂ル∩<奈良は、鹿さんの鹿さんによる鹿さんの為の世界!!!

ノノ ∂_∂ルつ<オマエ1人に奈良をメチャクチャにされてたまるか!この魔王め!!
   _, ,_
ノノ ∂_∂ル<奈良に住む1万人の鹿さんの、愛と希望と平和を守るため・・・




                              _, ,_
   正義の名の下、おとなしく死ね!!>彡ノノ#∂_∂ル∩
                                              
                                        Σ (’‐’;リル<じょ、冗談じゃねーーーー!!!



                     _, ,_                     サッ
    まもって鹿月天!!>ノノ#∂_∂ル∩彡ノノノ_ ̄_ ̄_ ̄_ ̄_ (’‐’;リル〃 ̄_ ̄_ ̄_ ̄_ ̄)))            



                                         _, ,_         ガキーン!! _, ,_
                     華麗なる鹿族!>≡≡≡≡ノノ#∂_∂ルつ_ ̄)) Σ (( ∩(’‐’;リル<MC・ATフィールド!!



                                            ドドドドドドドドドドド
               ̄   ̄   ̄   ̄   ̄   ̄  ̄_, ,_ ̄   ̄   ̄ )))  ̄   ̄ )))            (( ̄_ ̄ヽ   _, ,_
           恋愛戦隊シカレンジャー!>∩ノノ ∂_∂ルつ ̄ _))) ̄ _))) ̄ _)))       (( ̄_ ̄((⊂(’‐’;リル<アホカンタ!!!  
                _ _  _  _  _  _ _  _  _  _ )))  _  _ )))          (( ̄_ ̄ /   
                                           ドドドドドドドドドドド             ̄  ̄
                 




・・・・・・・・・。
そう。
愛鹿戦士夏焼と、第六天魔王嗣永のガチンコバトル。
縁夷逗学園史上最強の決戦は、まさに熾烈を極めた。
本来なら戦闘能力が上の、最強王者嗣永だが・・・。
嗣永に対して殺意を抱いてる夏焼と、何がなんだか解らないままに防戦一方の嗣永。
能力が上の嗣永が本気を出せずじまいなので、両者決め手がないままに一進一退の攻防。
バトルは実に30分にも及んだ。
今が逃げ出すチャンスだと言うのに・・・
清水も石村も熊井も、もはや逃げ出す事すら忘れて、その壮絶極まりないバトルを固唾を飲んで見守っていた。


ゴクッ
  川;´・_・`リ<・・・・・・・・・・・。

  川;^∇^)<凄い

  从;’w’)<な、なんかハマルね・・・。

  川;´・_・`リ<う、うん。ハマ・・・

Σ 川;´・_・`リ ハッ!! 

川;´・_・`リ∩<・・・って!思わず見入っちゃった!!

川;´・_・`リつ<つーか、ハマってる場合じゃないよ!!!舞波!熊井ちゃん!!

川l|l´・_・`リ∩<このままじゃヤヴァイよ!!鐘楼ごとぶっ壊れるよ!!!

川;^∇^)<そうだね。

川;^∇^)∩<なんかさっきから、柱がミシミシ言ってるよね・・・。

从;’w’)<2人の戦闘能力に、鐘楼が耐えられないんだよ!!

川;´・_・`リ<は、早く逃げ出さないと・・・

川l|l´・_・`リ∩<このままじゃ、セットが崩れて、全員爆発アフロヲチになっちゃうよ!!

从;’w’)つ<ももち!早く逃げよう!!建物が崩れちゃうよ!!!


実際・・・。
余りに凄まじい2人の決戦によって、
埃は中空を舞い、鐘はガラガラと大きな音を立て、柱は鈍い音を立て軋み続けていた。
古い鐘楼は崩れ落ちんばかり。すでに限界の状態にまで来ていた。
だが――。




            _, ,_    ガキーン!!!         _, ,_
          ル;’‐’リつ)))Σ (((≡≡≡≡⊂ノノ∂_∂#ル



  _, ,_  
ル;’ー’リつ))<冗談じゃねぇ。一瞬でもスキを見せたらヤラれるぜ!!

ル;’‐’リ<先に逃げてろ、お前ら!!

川;´・_・`リ<もも・・・。

川;^∇^)<ももち・・・。

川;´・_・`リ<う・・・うん。解った!!

川;´・_・`リ∩<よし!あたしたちは先に逃げよう!!

从l|l’w’)∩<で、でも・・・今、逃げるとももちが!!
   _, ,_
从;’w’)<ももちが一生懸命みやと戦ってるのに、あたしたちだけ逃げるなんてできないよ!!

川;´・_・`リ<そ、それはそうだけど・・・だけど・・・





  Σ 川;^∇^) Σ 川 ´・_・`リ Σ 从 ’w’)                    あたしなら大丈夫!!!>∩ル;’‐’リ





ル;’ー’リ<ここはあたしに任せて、早く3人は逃げるんだ!!

ル;^ー’リ∩<なに。みや如きに負けやしないよ。

川;´・_・`リ<も、もも・・・。
  _, ,_
ル;’ー’リつ<それに、あたしが逃げても、みやの目を覚まさせてやんない事には元の木阿弥だ!
  _, ,_
ル ’ー’リ∩<この場はあたしに任せな!!

川*;^∇^)<ももち・・・。

ル ’ー’リつ<あたしが、この鹿バカの目を覚まさせて連れ戻るから・・・3人は先に戻ってるんだ!!

从*;’w’)<ももち。



自分の身を盾にしてまで・・・。
鹿ゴジラの来襲から3人を救おうとする嗣永。
その男前っぷりに、3人は初めて『嗣永に今夜抱かれたい』と思うのでした。

特に石村は・・・。

つい数時間前も、田中たちから嗣永に救って貰ったばっかり。
それなのに自分は、嗣永に何もしてやれないのか?!
このまま嗣永に縋ってるだけなのか?!
弱虫で陰湿な自分は、何も嗣永にしてやれないのか!!?
そんな事ない!私にだって出来ることがある!嗣永を今度は私が救う番なんだ!!

・・・・・・・・・・・。

石村はなけなしの勇気を振り絞って、叫ぶのでした。
それは石村舞波が、初めて漢になった瞬間でした。





    今こそ、鹿さん愛護団の名にかけて!!>ノノ#∂_∂ルつ             (’‐’;リル


                                    _, ,_                   _, ,_
                    貴様を討・・・・>≡≡ノノ#∂_∂ル∩              (’‐’;リル



从;’w’)つ<待て!!光秀ーーー!!!!       Σ ノノ#∂_∂ル∩      Σ (’‐’;リル





ノノ;∂_∂ル<??光秀??

ル;’‐’リ<ん?舞波?

从;’w’)<・・・・・・・・・。
   _, ,_
从;’w’)<て、天下は・・・光秀。貴様には渡さぬ!!!
  _, ,_
从 ’w’)つ<信長様のモノだ!!!

从 ’w’)<主に刃向かう逆賊め!!
  _, ,_
从 ’w’)つ<この羽柴秀吉が信長様に忠誠を誓い、貴様を討つ!!!

从;’w’)∩<信長さまは、早く本能寺からお逃げ下さい!!!

ル;’‐’リ<舞波・・・オマエ。

川;´・_・`リ<舞波・・・。


あの石村が!!
ハブらまいはの石村が、初めて勇気を振り絞って・・・
人の為、友の為、嗣永の為。
誰かの為に、自分の身を盾にして狂鹿戦士夏焼の前に立ちはだかるのでした!!

しかし。

残念ながら、狂鹿戦士夏焼は石村如き雑兵は相手にしません。


ノノ#∂_∂ル<・・・・・・・・・。

ノノ ∂_∂ル<フンッ!

ノノ#∂_∂ルつ<あたしの敵は、鹿さんの仇敵・・・嗣永桃子だけ!!
     _, ,_
∩ノノ#∂_∂ル<オマエなんかに用はない!!失せろ!!

从;’w’)<・・・・・・・・。
   _, ,_
从;’w’)<い、いいのか?




从;’w’)∩<私を自由にすると、奈良の鹿達の命はないぞ!         Σ ノノ ∂_∂ル




ノノ ∂_∂ル<なん・・・だと?
   _, ,_
从;’w’)つ<今より東大寺に火を放ち、鹿を殲滅する!!!

Σ ノノ;∂_∂ル<殲滅?!!!鹿さんを?!!!

从;’w’)∩<良いのか?私を自由にして??
   _, ,_
从;’w’)つ<敵はお前の背後にいる!!本能寺だけではないぞよ?光秀!!!!



石村一世一代の大啖呵!!!
何故・・・自分は嗣永の為にここまでしてやれたのか解りません。
しいて言うならば、秀吉が信長に抱く忠誠心。そのものなのでしょう。
自分は嗣永にとってのしもべの猿。
だから身を挺してまで、嗣永を庇うのだ!!!

・・・・・しかし。

石村は心のどこかで、気づいていた。
自分は本当は、羽柴秀吉ではなく、森蘭丸になりたかったのかもしれない。
しもべなんかではなく、嗣永から、心から寵愛して欲しかったのかもしれない。
愛して欲しかったのかも・・・しれない。


         _, ,_                      _, ,_ 
      从l|l’w’)                   ノノ∂_∂;ル<舞波、貴様〜〜!!!          (’‐’;リル


         _, ,_                    _, ,_
      从l|l’w’)              ∩ノノ∂_∂;ル≡≡<絶対に許さない!!            (’‐’;リル



石村の計略に引っかかり・・・。
単純帝王夏焼はアッサリと矛先を石村に変えて襲い掛かって来ます。
その瞬間、石村は嗣永に叫ぶのでした。


从;’w’)<ももち!早く逃げて!!!

ル;’‐’リ<舞波・・・。
   _, ,_
从;’w’)つ<あたしがみやを引き付けてる間に、ももは逃げて!!!
   _, ,_
从;’w’)<縁夷逗学園はあなたの天下です!!

从;’w’)つ<早く本能寺から逃げおおせてください!!


歴史上では・・・。
結局秀吉は、明智光秀を討ちこそすれ、信長を救うことは出来ませんでした。
だが。
同じ過ちは繰り返さない。ノーモア本能寺。
私は歴史を変える!!私は信長様をこの手で救ってみせる!!
逆賊光秀を討ち、天下を・・・愛する信長様に捧げるのだ!!!



从;’w’)∩<さぁ、早く逃げて、もも!!!!



すると・・・。
手下の猿の身を呈しての忠誠心に対し、
君主嗣永から返って来た言葉とは――。


  _, ,_
ル ’‐’リ<・・・・・・・・・。

ル ’ー’リ<あっそう?

ル ^ー’リ∩<じゃ、お言葉に甘えて。舞波っちに事後処理はお願いするね〜♪
  _, ,_
从 ’w’)<・・・・・・・。

从 ’w’)<・・・・・・・。

从l|l’w’)つ<・・・・・へ?




                              
     えっ、と?>从l|l’w’)          ノノ∂_∂#ル≡≡                   )))川*^∇^) 川 ´・_・`リ ル ’ー’リつ<じゃ、ウチらは戻ろっか。



                                                                    ゾロゾロ…
     あのぉ〜?>从;’w’)つ   ∩ノノ∂_∂#ル≡≡<舞波〜!!                   楽しかったね〜>川*^∇^)∩ 川 ´・_・`リ ル ’ー’リ 〜♪




 ひぃいい!!>Σ 从l|l’w’)∩ ∩ノノ∂_∂#ル≡≡≡<ぶっころーーーす!!!                                ))川*^∇^) 川 ´・_




  だ、誰か!>∩(’w’l|l从≡ ∩ノノ∂_∂#ル≡≡≡




<誰か、お助け〜〜〜〜!!!




虫の音が広がる道浄寺に、
虚しく石村の悲鳴だけが響き渡ります。
無事に信長様を逃がす事は出来たけど、どうやら自分は逃げられそうもありませんでした。
このまま鹿ヲタに、なぶり殺しに合うのがヲチみたいです。

アハハ・・・なんでこんな目にあたしが合うんだろう?
そうか。そうだよな。そう言えば信長ってこーゆーヤツだよな。
どんなに秀吉が忠誠尽くしても、平気で『猿』と蔑むような、イヤなヤツだったよな、信長って・・・。
たまには「愛してるぞ、猿。今宵はワシの寝床に来るがよい」ぐらい言えよな。
ハハハ。所詮、私は猿。一生森蘭丸には成れねーんだよ、バーカ。

石村の、もはや声にもならない叫びは・・・
闇の彼方。忘却の彼方へと消え行きます。






AM00:20 古びたお寺・お墓


ここはお墓のど真ん中。
菅谷と、平家の落ち武者の亡霊・平家みちよは、
かれこれ30分ばかし互いの悩み相談を繰り広げていた。
平家の「あまりに報われない人生語り」を、
優しい菅谷は黙って頷きながら聞いてあげるのでした。


( `◇´)∩<な、ホンマやってられんやろ?

( `◇´)<平城京の『舟歌オーディション』で優勝して・・・。

( `◇´)<ワシが平家一門の一番の出世頭だったハズなのに・・・

( `◇´)∩<気づけば一番下っ端や。ホンマ、かなわんわ〜。

州*‘ o‘リ<そうだね・・・。

州*‘ ‐‘リ<でも、頑張ればいつか認めて貰えるよ!!

州*‘ o‘リつ<オジサン、ファイト!!

( `◇´)<・・・・・・。

ホロリ
 ( つ◇´;)<あんた、優しいなぁ・・・。


( `◇´)∩<こんなに優しい子に愛されてる・・・なんや?

( `◇´)つ<その、『夏焼』っちゅー女の子は、ホンマ幸せモンやなぁ?

州*‘ ‐‘リ<そんな事ないもん・・・。
   _, ,_
州;‘ ‐‘リつ<また、みやに置いてけぼりにされちゃったし。
   _, ,_
州 ;‘ ‐‘リ<みやはあたしの事、ホントは嫌いなんだもん。

( `◇´)<んな事ないで〜。

( `◇´)つ<あんたはきっと、愛されてるよ。ワシが保障したる。

州*;‘ o‘リ<ホントに?

( `◇´)つ<うん。もっと自信持ってええんやで。あんた綺麗なんやし。

( ;`◇´)<それに比べてワシなんて・・・ホンマ負け犬人生や。

( `◇´)∩<結局出世出来ぬままに、源氏に滅ぼされて・・・

( `◇´)つ<今も怨念になって、この世に未練残しっぱなし。ホンマ、情けのうてなぁ〜。

州*‘ o‘リ<でも、平家さん。凄く優しいもん。

州*‘ o‘リ∩<だから、平家さんも、もっと自信持っていいと思うよ。

州*‘ ‐‘リつ〃<ね、ガンバロッ!

( `◇´)<・・・・・・。

( ;`◇∩)<ホンマ泣かせるええ子やなぁ〜。

( ;`◇´)<あんたみたいなええ子が、そない惚れてる『夏焼』って幸せモン、

( `◇´)<一度でいいから、見てみ


                            ビュン!!
≡≡≡( `◇´)<た・・・≡≡≡≡≡≡≡≡ノノ#∂_∂ル∩<待てやゴルァ!!   ≡≡从l|l’w’)つ<助けて〜〜



( `◇´) <・・・・・・・・・・。

Σ ( ;`◇´)<って!な、なんや?!今の??!

州*‘ o‘リ<あ!!!

州*‘ ‐‘リつ<み、みや!!!!

州*‘ o‘リ∩<みやーーーーーーー!!!!




   _, ,_
州*‘ o‘リつ<みーーーやーーーーーーー!!!!                 Σ ノノ*∂_∂ル<!!     ≡≡≡从l|l’w’)つ




ノノ ∂_∂ル<あ・・・・。

ノノ*∂_∂ル∩<あれ?梨沙子ぉお??!!

州*‘ o‘リつ<みやぁ!!



           ))州*‘ o‘リつ<よかったぁ。どこ行ってたの?みや??     ノノ∂_∂ ル<んーー?なに、やってたんだろ?あたし??         



ノノ;∂_∂ル<なんか記憶が抜けてるけど、何してたんだろ?

州*‘ o‘リ<さっき、すっごい怖い顔で駆け出して行ったけど・・・?

ノノ;∂_∂ル<ぬーー。全く記憶にない。



・・・・・・・。
そうなのです。
『鹿』のキーワードで、逐一人格が豹変する夏焼ですが・・・。
実は彼女は、人格が豹変している間、記憶がすっぽり抜け落ちてしまうのです。
そして、そんな我を忘れてまで、怒りに狂った鹿ゴジラを元に戻せる人物は、
実は、妖精の様な朗らかさと優しさを持った、菅谷だけなのでした。


ノノ ∂_∂ル<・・・ま、いっか。

ノノ ∂_∂ル<もう、寒いし。肝だめし大会もそろそろ終了でしょ?

ノノ*∂_∂ルつ<じゃ、帰ろっ。梨沙子・・・。

州*‘ ‐‘リ∩<うん!!


すっかり冷えてしまった体を寄せ合いながら、2人は集合場所へと戻ります。
楽しい修学旅行も、いよいよ明日で終わり。
ゆっくり休んで明日に備えなきゃね。
そんなことを話しながら、2人は手を繋ぎ、お墓を離れるのでした・・・。

そして――。

そんな2人をみつめる、1人の影・・・。


( `◇´)〃<うん、うん。

( ;`◇´)<なんや。青春やなぁ〜〜〜。

( `◇´)つ<幸せに生きるんやで、梨沙子ちゃん。応援するでーーー!!

( `◇´)<・・・・・・・・。

(;`◇´)<にしても・・・。



平家はふと、横を振り返ります。
そこには、墓石と卒塔婆の間に隠れて「ごめんなさい。許してください」と謝り続ける、人の姿。
哀れな石村舞波の姿。
夏焼が正気に戻ったのも気づかず、石村は頭を抱えて隠れ続けるのでした。
そんな石村の姿を見ながら、平家は心の底から思うのでした。
「コイツに比べれば、ワシの人生。まだまだ、負け犬じゃない・・・。」
今なら平家は、あの世へちゃんと成仏出来る気がするのでした。



 ( `◇´)∩<じゃぁな、梨沙子ちゃん・・・。


フッ…

  l|l l|l l|l <達者でなーーー。









PM00:40 古びたお寺・境内


その頃。
脅かし役本部では・・・。


川σ_σ||<大昔、このお寺の敷地には源氏軍の処刑場があって。

川σ_σ||<毎夜毎夜、平家の者たちは、この地で首を落とされていた。

川σ_σ||つ<だから。恨みもあるだろう。未練もあるだろう。

川σ_σ||<ここのお寺は昔から、平家の落ち武者の亡霊が出るって有名なんだよね。


みんなが目撃したという、謎の落ち武者の姿。
それに関して、柴田の説明を聞き、
3人は、心の底から恐怖と寒気を覚えたのだった。


从;゚ ‐゚从<マ、マジですかーーー??

从;´∇`)<じゃぁ、みんなが見たって言う落ち武者は・・・

( ;‐ Δ‐)<ホ、ホンモノ?

川σ_σ||<・・・・・・・・。

川*σ_σ||つ<なんちゃってぇ〜〜〜!!

从o゚ ‐゚从<へ?

从;´∇`)<ん?

(;‐ Δ‐)<ハイ?

川*σ_σ||つ<やーーい!引っかかった、引っかかった!!

川σ_σ||<そんなの作り話だよ!本当のワケないじゃん。

从;゚ー゚从∩<ちょ。。。なんだ、ビビらせないで下さいよーー!!

从*´∇`)<てっきり、ホントかと思ったじゃないですかーーー!!

川σ_σ||<ま、どーせ誰かのドッキリでしょ?落ち武者の霊は。

川σ_σ||つ<それより、そろそろ片付けないと、1時回っちゃって明日起きれないよ〜!!

从*´∇`)从o゚ー゚从∩<はーーーい。


こうして・・・。
楽しかった肝だめし大会は、ついに幕を閉じるのでありました。
恐怖あり、感動あり、興奮あり。
みんなは怖さと楽しさで夜も寝付けぬまま、今日あった出来ごとを、お布団に入って深夜まで語り合ったと言います。


あのみんなが見た落ち武者はなんだったのか?

狂鹿戦士夏焼と嗣永は、結局、一体どっちが強いのか?

さっきから石村が、チワワの様に身震いし続けてるのはどうしてなのか?


いつまでも、みんなのお喋りは尽きませんでした。
やがて、疲れ果てて眠るまで・・・。
そんなこんなで。
長かった2日目は、ようやく終わりを告げるのであります。



( `◇´)∩<次回、3日目突入!!!