まるで涙雨の様だな・・・。
梅雨も本格的な到来の6月半ば。
学校の廊下の窓から、雨音滴る校庭を眺めていると。
「こんなトコで、何してるの?」
俄かに声が聞こえ、
アイツが、妙にスッキリとした表情で、オレの元へと現れたんだ。
別に・・・雨に濡れた校庭を見てるだけさ。
オレが言うと、アイツは何も言わずオレの隣に立ち、一緒に窓の外を眺めた。
「まるで涙雨だね・・・」
アイツはそう呟くと、
オレの隣でポツリポツリと呟いたんだ。
「ありがとう。キミのお陰で諦めがついたよ・・・」
アイツは言った。
最初からダメなのは知ってたけど、諦めがつかなかった。
進むことも引くことも出来ないまま立ち止まっていたけど、キミのお陰で、思いを断ち切れそうだと。
隣にいるアイツを見つめると、
瞳には今にも零れ落ちそうな金剛石の様な雫。
アイツを見つめてると、不思議なぐらいドキドキしてくる。
この気持ちはきっと・・・。
すると、アイツは涙を拭い、
満面の笑顔でオレに言ったんだ。
「色々聞いて貰ったし。キミには何かお礼がしたいな。なんでもするよ。何して欲しい?」
え?!な、なんでもいいのか?!
マジで?じゃ、じゃぁ・・・えっと・・・遠慮なく・・・。
A 好きだ。お前を抱きたい!!!
B 愛してるんだ。お前に抱かれたい!!